ベーグルに憧れている

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【本】『好きなようにしてください たった一つの「仕事」の原則』

こちらのブログを読みました。

outward-matrix.hatenablog.com

 

全身全霊でおすすめされていたので、買って読んでみました。

好きなようにしてください―――たった一つの「仕事」の原則

好きなようにしてください―――たった一つの「仕事」の原則

 

 

面白かったです。ためになる、とかよりも、わたしは単純に読み物として面白かった。どんな本なのかはリンク先のブログでご確認いただければと思います。とてもわかりやすく紹介されています。

 

さまざまな仕事に関する(?)悩みに筆者が答えているものです。仕事の悩みは尽きないわたしなので、何かヒントが得られたらいいなと思って買ってみました。で、どうだったかというと、ヒントというよりは元気づけられました。そうだよね、好きにすればいいよね、気楽にいこうか、って。

 

相談の答えの中でしばしば使われていた、「自由意思に基づいた選択」というフレーズには心が痛くなりました。自分がこの会社にいるのは誰にも頼まれていない、わたしの「自由意思に基づいた選択」なんですよね。自分が選んだこと。誰の責任でもない。だけどまた、この場所がいやなら、「自由意思」でその場所から離れることもできる。結局は、好きなようにすればいいんですよね。

 

わたしが書くといつもふわふわした感想になってしまうんですが、意識だけ高揚させてくれる自己啓発本の類ではまったくなく、さすが研究者さんだなと思うような論理的な文章が心地よいです。もやっとした相談内容を的確に分析しているのもすっきりします。あ、こういう視点があるのか、と何度も感じました。

 

気に入った、というか、面白かった相談をひとつ紹介します。

一流大学の学生からの相談で、「承認欲求が高すぎる自分を持て余している」というもの。この相談を読んでいて、全力で「わかる!わかるよ!」と頷いてしまいました。わたしは別に一流大学を出ているわけでもないし全然頭もよくないし大して人から「すごい」と言われることもないので「わかる」なんでおこがましいのですが、でもごめん、わかる。

他人から、「○○くん、すごいね!」と言ってもらい、興奮を抑えつつ、「いや、そんなことないよ」と冷静を装って応答する瞬間が、残念ながら、生きていて最も幸福を感じることができます。

 この一文。すごい。これほど承認欲求を端的にあらわした文章も珍しい。「臆病な自尊心と尊大な羞恥心」くらいの名文だと思います。ちなみにこの一文に関しては筆者もべた褒め(?)しています。

この一文も素晴らしいのですが、この相談への答えもよかったです。ぜひ読んでみてください。

 

 

厳しいことも書かれていますが、愛情を感じる答えがいっぱいです。