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【旅行】イスラエルに行った6~ベツレヘム~

イスラエル旅行記5。

↓この記事の続きです。

mitakiitayonnda.hatenablog.com

 

ヨム・キプールがあけ、イスラエルの街は日常へ。

前日の分として書いておけばよかったのですが、ヨム・キプールについて追記。

ネットなどでは「ヨム・キプールがかかる旅行日程は避けた方がいい」と言われているようですが、わたしはこの日にかかる日程で行けてよかったと思っています。たしかに1日、あまり身動きが取れず、無駄にしてしまう感じはするのですが、こういう特別な日を現地で感じられるのもいい経験になるはず。あえてこの日に行くことはないのですが。

 

さて、ヨム・キプールの翌日は、昨日オリーブ山に一緒に行った香港のお姉さんとベツレヘムへ行くことにしました。

ベツレヘムへは、ダマスカス門近くのバスステーションからアラブバスに乗っていきます。わたしたちが乗ったバスは231番のバス。ベツレヘムに行きたい、聖誕教会に行きたいと係りの人に言うと、「このバスに乗れ」教えてくれたので、他の観光客と一緒に乗り込みました。5.5ILS。

でも231番のバス、市街まで行かないはず、チェックポイント(検問所)で降ろされるはず、というわたしの不安はやっぱりそうでした。エルサレムから一緒に乗った現地の男性が「教会に行くんでしょ?このバス、チェックポイントまでしか行かないよ」と教えてくれました。

ひとりじゃなかったし、なんとかなるか、と気軽に考えながらバスに揺られていると、30分程で“壁”が見えてきました。そしてチェックポイントで降ろされます。

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これはパレスチナ側に入ってから撮った写真です。壁がずっと続いています。

 

チェックポイントはほぼ検問なし。簡単に通れました。

で、チェックポイントを無事通過したはいいんですが、ここからどうやってお目当ての聖誕教会に行くか、です。香港のお姉さんもわたしも、全然わからない。エルサレムから一緒にバスに乗ったイギリスの二人組も、「どうやって行くの?」の困っていました。

すると、さっき「チェックポイントで降ろされるよ」と教えてくれた現地のおじさんが、「ぼくが乗せてってあげるよ。お金はいらない」と。だめだこれは怖いやつだついていっちゃだめなパターンだと、わたしは全力で警戒しているのですが、香港のお姉さんとイギリス人の二人組は大喜び。え、そんなに簡単に人を信用するの、異国で、え、え、みたいな感じなんですが、かと言ってひとり取り残されるのもなんだし…と、結局乗せてもらうことに。「ぼくの家はこっち。車まで5分ほど歩くよ」と言うのでついていきました。車に向かう途中、「そいつはうそつきだ!信じちゃだめだ!」と道に座っているひとが言ってきたので、わたしはますます不安に…。おじさんは「ああいってあいつらは観光客からお金をとるんだ」とか言ってるし、もう何を信じればいいのか。

車に到着し、出発。途中、壁に書かれている絵(有名な、あの絵)を見せてくれたり、絶好のビュースポットで停まってくれたりしたんですが、まだ警戒全開のわたしは写真を撮るどころではなかった。いつでも逃げられる心の準備でいっぱいいっぱいでした。

その後、無事に聖誕教会に到着。本当にお金はいらないと言ってくれ、降ろしてくれました。「楽しんでね」と言っておじさんは車で去っていきました。安心、そしてごめんなさいおじさん。

結果的に、そのおじさんは本当に親切で送迎を申し出てくれたということがわかり、疑ってとても申し訳ない気持ちになったのですが、ただ、やっぱり外国では、用心することにこしたことはないと思っています。もしこれが、香港のお姉さんやイギリス人の二人組が一緒ではなくひとりだったら、わたしは絶対にその申し出を断っていました。ひとを疑うことはすきではないけれど、自分の身は自分で守るしかない、ひとりで旅行することって、そういうことだと思います。

 

気を取り直して聖誕教会へ。イエス・キリストが生まれたとされる場所。混んでいます。

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これは「聖誕の場所」と言わる場所に入るための列。ものすごく並びます。わたしたちは途中で諦めました。

 

ここも、聖墳墓教会と同じように、装飾品がとても美しい。きらびやかではないのですが、なんというか、アジア?中東?的な色や形で、とても魅せられました。

 

聖誕教会を後にし、歩いて次の目的地、ミルク・グロットへ。歩いてすぐです。その辺にあるお土産屋さんの呼び込みを笑顔でかわしながら向かいます。

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静かな、美しい教会でした。

 

ミルク・グロットを出て、再びメンジャー広場(街の中心の広場)に戻って、やっと気付きます、店が全然開いていない。静かなんです、不気味なくらい、街中が。観光案内所で聞くと、今日はムスリムの祝日らしく…。やってしまった感が半端じゃないです。ユダヤの祝日にばっかり気をとられていて、そこに気を付けていなかった。せっかくアラブの町並みを楽しみたかったのに、メンジャー広場から続く、パウロ6世通りのお店は見事にお休み。残念。

チェックポイントを通過後、客引きのために待っているタクシーが少なかったのも祝日だから、なんですね。

お店が閉まっているのですることもなく、エルサレムに戻ることにしました。

エルサレム行きのバスのバス停に向かいます。パウロ6世通りを歩きます。

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ベツレヘムの町並み。アラブの町並み。わたし好みな町並み。残念。(相当残念でした)

 

ずっと道並みに歩くと(20分くらい?)、大きな通りにでます。右手に曲がるとヨルダン銀行がありり、道を挟んで向かいに、とても目立たないバスストップがあります。

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こんな感じの看板があります。

 

ここでしばらくバスを待っていたんですが、通りかかった現地の人が、「このバス、今日はあと1時間後だよ」と。祝日のため、バスの本数が少ないらしいです。仕方なく、タクシーでチェックポイントへ向かうことにしました。

バス停で一緒にバスを待っていたおばあさんも一緒にタクシーへ。ひとり5ILS

チェックポイントを通過し(ここもほぼノーチェック状態。パスポートは見せるものの、外国人は簡単に通れる様子)、231番のバスでエルサレムに戻りました。14時頃にエルサレム着。

 

ベツレヘムでは聖誕教会やミルクグロット以上に街歩きを楽しみにしていたので、ショックが大きかったです。

 

エルサレム到着後は香港のお姉さんとお別れし(彼女はこの日宿を移ったので、ほんとにお別れ)、旧市街に向かいます。この後の話は次に書きます。

 

 

2日間、香港のお姉さんと一緒にいろいろなところをまわりました。それはそれでとても楽しかったし、お姉さんは英語が堪能なので助けられたりもしたのですが、困ったのは、危機管理の方向性(?)が違っていたことです。例えば客引きに声をかけられたとき、わたしは彼らを怒らせたくないので、笑顔で「ありがとう、でも結構です」と答えるようにしているのですが、彼女は完全に無視。それもひとつの手だと思うのですが、わたしはそれがちょっといやでした。怒らせたら怖いじゃん!笑顔で「いらない」って対応すればそれ以上言ってこないって!って思ってました。断固とした態度をとれないのはわたしの悪いところなのかもしれませんが。

あと、タクシーに乗る時も、はじめ2人で10ILSと言われていて、そのあとおばあさんが加わって3人になったのですが、その時3人なら15ILSと言われたんですね。わたしはまあそれでもいいか、と思っていたんですが、彼女は「さっき10ILSって言ったじゃない!何人乗っても同じでしょ!」って強く出たんです。安全に運んでくれるなら5ILSくらいわたし出すから穏便にいこうよ、と内心はらはら。結局15ILSで乗ったんですが、彼女は不満げ。わかるけど、大袈裟に言えば命あずけるんですよ、5ILSくらいでもめたくなかったんです、わたしは。

その他にもそういう違いはたくさんあったので、一緒に行動する人の危機管理ポリシーは重要だと思いました。

 

(2015.9.24)