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【旅行】イスラエルに行った5~ヨム・キプール~

イスラエル旅行記5。

↓この記事の続きです。

mitakiitayonnda.hatenablog.com

 

さて、旧市街を散策したのち、13時頃に急いで新市街に戻ります。この日は9月22日、ヨム・キプールの前日だからです。

ヨム・キプールは「贖罪の日」で、ユダヤ教において1年でもっとも重要な日のようです。空港からエルサレムまでの移動をお願いしたモシェさん曰く、この日は「神との約束を守れなかったことを許してもらう日」だそうです。イスラエルではこのヨム・キプールの日、あらゆる施設が休業します。働いてはいけない日。

ヨム・キプールはユダヤ暦?で設定されているため、西暦では毎年日にちが違います。で、今年はなんと西暦では9月23日、日本のシルバーウィークの真っ最中だったんですね。

事前調査では「ホテルも休業」とあったので、「この時期イスラエルいけないじゃん…」と思っていたのですが、ホテルはやってます。大丈夫。

話を戻して、ヨム・キプールは前述のとおり23日なんですが、正式には22日の日没から。さらに、お昼過ぎからお店は閉まりはじめます。その日の夜と次の日の食べ物を確保しておかなければなりません。そのために、早めに新市街に帰り、市場へ向かいました。

市場は食料を確保する人でごったがえしていました。ほんとに人、人、人。

ピタパン(10枚くらいで5ILS。コストパフォーマンスがものすごくいい)とフムースとヨーグルトを買ってホテルへ戻りました。

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なんども言いますが、ピタパンは貧乏旅行者には強い味方です。味は期待してはいけません。わたしは好きですが。ピタパンにフームスを塗って食べました。

 

ホテルの食堂?ラウンジ?では、ヨム・キプールに関してなにやら宿泊者どうしが言い争いをしていました。パンを食べながら聞き耳を立てていたのですが、いきなり飛び火が。「あなたクリスチャン?ユダヤ教徒?」って。またしてもわたしは「いいえ、仏教徒です」で逃げました。こう言ったとたん、もう彼らわたしに興味ないですからね。

 

部屋に戻ると、同室のアメリカ人さんがおめかしをしていました。どうやらユダヤ教徒のようで、これからシナゴーグにお祈りに行くと。とてもうきうきしていました。あまりお話ができなかったのですが、このためにエルサレムに来たのかもしれません。彼女、黒いワンピースに白いジャケットを着ていたのですが、そのジャケット、ボタンが取れていたんです。それで部屋にいる人に「ピン持ってる?」って聞いてまわってたんですが、誰も持ってなくて。もちろんわたしも持っていませんでした。ものすごく残念そうな顔をしていて、なんだか少し、悲しくなりました。彼女の持っているもの、着ているものから想像するに、そんなに裕福な感じはしなかったんです。それでもおそらくそれは彼女の一張羅で、この大切な日に、一番の恰好をしたかったと思うんです。あくまでわたしの想像ですが。

結局、「ボタンなくてもおしゃれだよ!」とみんなで慰め、彼女は納得し、シナゴーグに向かいました。

 

18時くらいにサイレン?がなり、ヨム・キプールがスタート。

わたしは特にすることもなかったので、シャワーを浴びて本を読んで早めに就寝しました。

 

 

次の日。お店も閉まっているし1日何しようかなあと思っていたのですが、同室の香港から来ているお姉さんにオリーブ山周辺に行くことを提案され、ご一緒することにしました。

 

朝8時くらいにホテル出発。歩いて旧市街の方に向かい、そこからまた歩いてオリーブ山へ。街は静か。電車もバスももちろんストップ。

ただ、兵士さんはちゃんといるし、後からわかったんですが旧市街のアラブ地区ではお店も開いているので、そこまで必死になって食料を確保しなくてもよかったかもしれません。アラブ地区ではバス(アラブバス)も運行していました。

 

オリーブ山周辺は少し治安が心配という情報もあって一人で行くのをためらっていたので、彼女が誘ってくれてよかったです。

ダウンタウンのような場所の近くなので、一人で行くのは避けた方が無難、かもしれないです。ただ、見所が多いんですよね、オリーブ山。

ちなみにこの日も観光客はたくさんいたので、人通りは思ったよりも少なくないです。

 

ヤッフォ門から城壁の外を道なりに歩き、シオン門、糞門を通りすぎると、なんとなくケデロンの谷に着きます。廃墟好きにはたまらない。

またなんとなく上の方に歩いていくとゲッセマネの公園、昇天教会、主の泣かれた教会などの教会群にたどり着けます。このあたりあまり時間をさけなかったのが残念でした。全部さらっと通り過ぎてしまった。イエス・キリストにゆかりのある場所だらけなので、興味のある方はぜひ。

 

各所に展望台があり、エルサレム旧市街を見渡すことができます。上の方にある展望台から見る景色は絶景でした。展望台はなんとなく上を目指していくとたどり着ける、はず。このあたりなんとなくばっかりでごめんなさい。ガイドブックもあまり詳しく載っていないので、ほんとになんとなく歩いていました。

 

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展望台に行くまでの壁の穴から見たお墓。ユダヤ教徒のお墓。

 

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展望台から旧市街を見渡します。ここは一番高い展望台ではないですが。

 

しばらくぼーっとエルサレムを眺めていました。金色のドームが美しい。白い岩の大地、白い建物、白い城壁。そして緑と青。ずっと見ていても飽きない。美しい。

これがずっと憧れていたエルサレムかと、感慨深い気持ちでした。

これが見たかったんだ、この景色が見たかったんだ。

 

こうやって見渡したエルサレムの景色はきっと忘れないんだろうなあと思いました。

 

(2015.9.22~23)