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【旅行】イスラエルに行った4~旧市街散策~

イスラエル旅行記4。

↓この記事の続きです。

mitakiitayonnda.hatenablog.com

 

この日も早起き。

7時15分にはホテルを出、歩いて旧市街へ。どこでもそうなんですが、朝って気持ちがいい。

 

ヤッフォ門から城壁内に入って、嘆きの壁を目指しました。城壁内の旧市街は地図を見るよりいたるところにある道案内の看板を頼りに歩いた方が楽な気がします。案内看板の「Western Wall」を目指して歩くと着きました。朝早かったのでお店も開店前で、薄暗い場所も通らなければならなかったので、目的地に着くまでは少し心細かったです。

 

手荷物検査の後(この検査はそんなに厳しくないです)、広場へ。ヨム・キプールの前日ということもあってか、壁の前にはたくさんの人がいました。あまりの人の多さに写真を撮るのも躊躇われるほど。

(これは別の日に撮りました。)

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頭を振り聖書を熱心に読み続ける人、壁に触れ涙を流している人。

鳥肌が立ちました。何といえばいいのかな、ただならぬ空気。もうすこし遅い時間に行けば観光客が多く、そんな感じもしなかったのかもしれませんが、一心に祈る人々のなかで、わたしがここにいてはいけないような気持になりました。

死海の時と同じで、壁の写真は何度も見ていたし、知識としては知っていることもたくさんあったんです。それでも、言葉にできない(ほんとはしなきゃいけない)感情が、その場に行くと湧いてきまいた。頭で考えていたんですよ、なんだろうこれは、どういう感情なんだろう、なんで鳥肌が立つんだろう、って。それでも言葉にしてしまうと嘘っぽくなってしまう。もどかしい。

いたたまれない感じだったので、そそくさとその場を去りました。

(こののち、エルサレムを発つまで、実はほぼ毎日この壁に行くことになりました。旧市街散策時、ここを通らないと遠回りになってしまうので)

 

次は岩のドーム、アル・アクサー・モスクのある神殿の丘へ。嘆きの壁に向かって右手の方にあります。時間によっては入場にとても並ぶらしいのですが、わたしが行ったときは全く列はありませんでした。

ここでも手荷物検査。鞄に新書が入っていて、それについてとても突っ込まれました。係りの人に「聖書?」と聞かれたので「いいえ、わたしは仏教徒です」と答えたら、笑顔で通してくれました。わたしは熱心な仏教徒では全くないのですが、イスラエルでは度々「わたしは仏教徒です」に助けられました。彼ら(イスラエルの人々)にとって、仏教ってきっと、世界の外の宗教で、「どうでもいい」んでしょうね。

 

手荷物検査を終えると、細い渡り廊下みたいなところを歩きます。ただでさえ狭いのに、そこにたくさんの(ほんとにたくさん!)の兵士さんが待機していました。怖いです。ただ待機しているだけなので、「通っていい?」と聞くと「もちろん!」と言ってくれます。

 

丘は人がまばらでとても静かでした。白いTシャツ(半袖)を着ていったのですが、「上着を着なさい!」と言われ、持っていなかったので黒いマントみたいなものを強制的に着せられました。レンタルで25ILS。いやいや絶対高いでしょ、と思いましたが、お金で解決できることはそうするべきだと思っているので、おとなしく払いました。

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ノースリーブやショートパンツ、ミニスカートがだめなことは知っていたんですが、白い半袖もだめなんですね。これは完全に私が悪い、というか、神聖な場所を軽んじていたんですよね。反省。ここはムスリムの人々の神聖な場所なんですが、「お邪魔します」という気持ちが足りなかった。宗教関連の場所を見せていただくことはこれまでも旅行で多くあり、宗教の人々にとって大切な場所、ものを「見せていただく」という気持ちを持っているつもりだったのですが、全然だったんだな。マント高い!と思っておいてなんなんですが、とても失礼でした。

 

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岩のドームです。中には入れません。実際に見るととても迫力があり、金と青がとても美しかったです。イスラムの建築物って、本当に魅せられる。人を魅了する色使いなんでしょうか。

(すみません、写真は中国のツアーの人々です)

 

神殿の丘はとても静かで、アラブ系のおじさんたちがゆっくりお話していたり、猫が優雅に歩いていたり、ゆったりとした時間が流れていました。ただ、ここは度々ユダヤイスラムの衝突が起こる場所。どうしても気は張ってしまいます。

 

神殿の丘を後にし、向かったのは聖墳墓教会。イエスが磔刑にされたゴルゴダの丘と考えられている場所に建つ教会です。イエスのお墓があります。ここも看板を目印に歩いていれば着きます。

 

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入り口すぐにある場所。「地球の歩き方」によると、「香油を注がれた石」らしいです。“十字架から降ろされたイエスの聖骸に香油を塗った地点”のようです。

 

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イエスの墓。とても混んでいますが、10分くらい並べば見られます。

やはり熱心な信者に囲まれ場違いなわたし。

 

聖墳墓教会は薄暗く、厳かな雰囲気です。装飾品は派手ではありませんが、落ち着いていて美しい。心が落ち着く場所でした。教会に詳しくないのでわかりませんが、欧州の教会に比べてイスラエルベツレヘム(後で書きます)の教会はキラキラしていない(語彙力のなさ…)気がする。好きです。

 

聖墳墓教会を出て、ヴィア・ドロローサを逆に辿りました。

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途中で、十字架を担ぎヴィア・ドロローサを進行する人々を見かけました。

 

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ヴィア・ドロローサには1st stationピラト官邸(判決を受けた場所)から順にいくつかのポイントがあり、これは3rd stationの写真です。イエスが最初に躓いた場所とされています。

2000年前、イエスが磔刑にされるために歩いた道。遠い遠い昔で、同じ世界の出来事のように感じられないのですが、乏しい想像力を使って想いを馳せてみます。

 

 

この日の午前中にめぐった主なスポットはこの4つです。

すべて旧市街にあるので、移動はさほど難儀ではなく、簡単にまわれます。旧市街の街もアラブ地区、ユダヤ地区、キリスト教地区、アルメニア人地区と表情豊かなので楽しんで歩けます。散策は飽きない。

観光客向けにお店を出しているのは主にアラブ地区で、にぎやかです。フレッシュジュースなどはそんなに安くないのですが(観光客向け値段)、現地の人が使う商店などでは、ペットボトルの水は新市街の半額くらいの値段で売られていました。

 

午後からの話はまた次に書きます。

 

(2015.9.22)