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【本】“二人組”じゃなくてもいいじゃない/「トリプル」村田沙耶香

『群像』二月号、村田沙耶香さんの「トリプル」を読んだ。

群像 2014年 02月号 [雑誌]

群像 2014年 02月号 [雑誌]

 

 若い子を中心に、「カップル」ではなく「トリプル」という関係が流行っている。つまり、3人で付き合う。男2人と女1人の場合もあれば男1人と女2人という場合もある。もちろん、2人で付き合う「カップル」もいるのだけど、「トリプル」を好む人と「カップル」を好む人とでは相容れないところがある。それどころか、大人は「トリプル」に対してものすごく非寛容である。主人公は女子高生で、男の子2人とトリプルの関係にあるが、母親に「トリプル」での交際を反対される。

 

あらすじはこんなものでしょうか。

もちろん、「トリプル」が流行っているのは、“今の日本”の状態じゃないですよ。お話のなかのことです。

 

ちょっと前に、こんな記事を書きました。

【本】「好き」が意味すること/『この世は二人組ではできあがらない』 - ちょっと無理して書いてみた

今日の「二人組至上主義」に疑問を持っていたわたくしめは、このナオコーラさんの著書に大いに感銘を受けまして。なんでこんなにこの世は二人組なのよもっとオープンにフラットに人付き合いしようよ、ねえ!というのが、今のわたしの願望です(精神的に成長したら変わってくるかもしれないので、とりあえず、今のところ)。

で、その「二人組」にもやもやしていたところ、こういう記事を見つけました。

独占しない関係について - blog.922

ポリアモリーとか、オープン・リレーションシップとか、いいなあ。わたしもこういう関係作りたいなあ。とか思うのですが、簡単じゃないよね。

 

「カップル」とか「トリプル」とかの話に戻します。

今は交際するタイルとして「カップル」がスタンダードだけど、それは別に絶対的な規範じゃないだろうし、今後その形が例えば「トリプル」になっていく可能性もなくはないんじゃないかな(多分ないでしょうが)。そうすれば、「カップル」のときの相手、つまり彼氏や彼女が、2人になる。「クアドラプル」(これはわたしが勝手に考えた)なら、3人になる。

今は「カップル」が主流だから、交際している人や結婚している人は、絶対的な「好き」な相手は、たいてい1人なはず。それが「トリプル」やそれ以上になれば、そのような人が当然増えてゆく。

いいなあ。

上のリンクの記事でも書いたけど、別に好きな人って1人じゃなくてもいいわけで、さらにいえば1対1で好きあったりしなくてもいいわけで。

関係する人数が増えればそれだけ厄介なことややこしいことも増えるとは思うけど。

 

「カップル」反対!というつもりはまったくないです。ただ、人間関係、交際関係が、少し型にはまりすぎてるんじゃないかな、とは思ってます。「交際相手」がいるから、他の人を好きにれない、なっちゃいけない、って、社会通念としてはそうなのかもしれないけど、それだって別にわたしたちの社会が作り出したものだし、変えてっちゃえばいいと思ってしまう(夫婦においては法律があるけど)。

 

最近こんなことばっかり書いてる気がする。